厚底カーボンシューズ「ROCKET X 2」は“ホカらしさ満載”。フルモデルチェンジした新作の魅力をレビュー

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ROCKET X 2

この春、厚底シューズの定番『ホカ』から最新の厚底レーシングシューズ『ROCKET X 2』が登場。多くのランナーから高評価を得て注目を集めています。

そこで本記事では、Runtripお馴染みのシューズアドバイザー・藤原岳久さんが同モデルを徹底解説。藤原さんは多くのシューズブランドを渡り歩き、シューズ販売に携わり20年以上。

47歳でマラソン自己ベスト2時間3428秒を出し、現在も走るシューズアドバイザー。3月の東京マラソン2023では、ROCKET X 2を着用して2時間35分21秒のセカンドベストで走り切りました。

ホカらしさ満載のスーパーシューズ

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シューズアドバイザー・藤原岳久さん

大森:今回紹介するシューズはホカの『ROCKET X 2』。すでに藤原さんも東京マラソン2023で着用して、50代ベスト記録となる2時間35分21秒を出したシューズですね。

藤原:早くもシューズの性能を証明できましたよね(笑)。これまでホカには『ROCKET X』や『EVO CARBON ROCKET』などのレーシングモデルが展開されていましたが、それらとは全く別物のシューズとして考えて良いです。シューズに走らされたというか、非常に完成度が高いモデルですね。

大森:高評価ですね。どういった特徴を持ったシューズなのでしょうか。

藤原:まず、このシューズは『PEBAXフォーム』を搭載しています。これまでEVA素材にこだわっていたホカがなんとしても良いレーシングシューズを作ろうとした決意を感じます。

大森:PEBAXにより、スーパーシューズとしての満足度が高くなったということですか。

藤原:そうですね。バウンドを非常に感じるスーパーシューズです。着地するとロッカーが利くホカ特有の履き心地はそのままに、転がるタイミングが着地と同時に感じるくらい早いのも特徴的。1歩1歩が何かを掴んで前へ進むスパイクのような感覚すらあります。

大森:これまでのロッカー構造に感じた“コロン”と進む履き心地とは、一層違う感触があるのでしょうか。

藤原:そうですね。PEBAXフォームに加えて、ロッカー形状に沿ったカーボンプレートの配置によりホカらしいスーパーシューズになっています。他ブランドのスーパーシューズとも違う履き心地をもたらします。

走り方を選ばず、高いバウンド感を実現

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(左から)ラントリップ代表・大森、シューズアドバイザー・藤原岳久さん

大森:ナイキのヴェイパーフライをはじめ、スーパーシューズはフォアフットでの接地が求められるイメージがあります。このシューズの最適な着地ポイントはありますか。

藤原:スイートスポットは非常に広くて、どこで着地しても跳ね返ってきますね。少し前傾姿勢を意識すれば、かかと側での着地でも反発を得られます。

大森:かかと着地でも十分に反発を得られるのは、ランナーを選ばなくて良いですね。

藤原:私は東京マラソン2023のレース中、全体で接地する意識して走りました。しかし、後半ペースが落ちてフォームが崩れてきたタイミングでもROCKET X 2のバウンド感に助けられましたね。

大森:スイートスポットが広いと逆に反発が弱まってしまう懸念も考えてしまいます。

藤原:そうではなく、ロッカーが非常に利くカーボンプレートにより、どこで着地しても前方へしっかりと推進させてくれます。

軽量性とフィット感の高い「テクニカルシンセティックアッパー」

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大森:重さはメーカーのホームページでは28.0cmで236g。重量感はどうでしょう。

藤原:履いてみると全然軽いですよ。私のサイズ(25.0cm)では200gを切ります。アッパーも透けているくらい薄いですよね。

大森:『テクニカルシンセティックアッパー』という素材は配されていますが、どういった特徴ですか?

藤原:かかと周辺はソックライトフィット。ソックスの延長線のような包み具合を感じます。一方、シュータン部分は甲周りがきつめの設計で、それがフィット感の高めるポイントとなっています。

足を入れるときはかかと部分のアッパーを潰さないと入らないほどタイトな作りですが、足を入れてしまえばヒールカップがないのにもかかわらず非常にフィットします。

「NEXT GENERATION」を体感したいランナーへおすすめ

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大森:こちらはどんなランナーにおすすめですか。

藤原:やはり目標が高いランナーですね。基本的にはプレートだけが安定感の頼りとなるため、スピードを出している方が走りやすいです。ただし、5〜10kmなどレースの距離を選べば多くのランナーが履ける一足です。

大森:価格は35,200円(税込)とランニングシューズの中では高い価格帯ですね。

藤原:そうですね。とはいえこのようなシューズを必要としているランナーはいるはず。ホカらしさとスーパーシューズの良さを組み合わせた「ゲームチェンジャーになる一足」とも言えます。このレビューを読んで、自分だと思ったランナーはぜひ足入れしてもらいたいです。海外メディアのレビューでも“NEXT LEVEL”・“NEXT GENERATION”と言われているほど別次元のシューズだと思います。

大森:藤原さんの熱意が伝わってきます。これは履きたくなりました!

今シーズン、ロードレースへの参加を検討しているランナーは藤原さんのレビューを参考にROCKET X 2に足を通してみては?

詳細情報

ホカ|ROCKET X 2

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価格|¥35,200(税込)

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ホカから登場したPEBAXフォーム搭載、高反発レーシングシューズ


藤原 岳久さん
FS☆RUNNING(旧藤原商会)代表
ランニングシューズフィッティングアドバイザー
日本フットウエア技術協会理事 /JAFTスポーツシューフィッター / 元メーカー直営店店長,販売歴20年以上
ハーフマラソン:1時間9分52秒(1993)
フルマラソン:2時間34分28秒(2018年別府大分毎日マラソン)

FS☆RUNNINGオフィシャルサイト

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