ランニングで「汗をしっかりかけばダイエット成功」は間違い?  発汗量と脂肪燃焼率の関係

6月に入り蒸し暑い日が続くようになりました。この季節はちょっと動くだけで汗だくになってしまいますよね。そうなると筆者はこう考えるのです。「この時期にたくさん汗をかいてダイエットをしよう。そのためならあえての長袖&長ズボンも採用してみよう」と。

しかし、この考え方が間違っていることをご存じでしょうか。

発汗量と脂肪燃焼率はまったく比例しない

こう語るのは、書籍『世界一やせる走り方』の著者でフィジカルトレーナー・フィットネスモチベーターの中野ジェームス修一さんです。

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いや、でも汗をかくことはダイエットに効果的ではなかったのでしょうか。せっかく汗の出やすい時期ですので、日差しの強い日中のトレーニングを避けるとはして、夕方~夜にかけてしっかり走り込み、ダイエットしようと考えていたのですが……、どうやらこれは大きな誤解があったようです。皆さんもサウナスーツを用意する前に、中野ジェームス修一さんの話しに耳を傾けてみましょう。

そもそもダイエットというものは「脂肪を燃焼し消費する」ことです。「発汗は、体内にこもった熱を放出し、適正な体温を保つために起こります。決して、体内で脂肪がガンガン燃えているから汗をかくのではありません」と同書で指摘しています。つまり、汗というのは、体温調節のために一時的に水分が抜けることであって、たくさん汗をかいたからって、それ同等に脂肪が燃焼しているかというと、そうではないのです。

「多量に汗をかくと体内の水分が必要以上に奪われるため、血液の水分量が減ります。これによって血圧が下がり、胃や脳の血流が低下。めまいや頭痛、集中力の低下などを引き起こす原因にもなります」(同書より)

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なるほど。汗をかくことに必至になってしまっては逆にランニングを続けにくくなるんですね。これは勘違いでした。また、体脂肪は体温を1℃程度上昇した時が最も効率よく燃焼するので、上げすぎないことが脂肪燃焼のコツといえるでしょう。

ということで、サウナスーツではなく、熱を外に放出してくれる吸汗速乾性に優れたウエアが必要となるのです。ランニングをはじめるとどうしても熱が上がってしまいます。そこでの汗が肌につくと今度は体温を奪い、体が冷えてしまいますよね。すると、『体温・1℃程度上昇』をキープできなくなります。

高機能ランニングウエアは、この吸汗速乾性に優れた機能を搭載していますので、この蒸し暑い時期のランニング時には着用した方が良さそうですね。

夏前のダイエットを考えている皆さん、大切なのは発汗量ではなく、体温を1℃程度上昇させた状態をキープすること。うまく脂肪を燃焼させてダイエットを成功させてくださいね。

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