ランニング時間確保のために「寝落ち」がいい理由

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走ることをこよなく愛している皆さんは、日々、運動をすることで受ける恩恵に気づいているかと思います。心も体もフレッシュになれることが運動の良いところ。また、それ以外にも様々な研究から、ランニングのメリットが科学的にも報告されています。

ある米国の研究ではこう。2万7055人の女性を対象に運動量(1週間の消費カロリー)を調査。すると、最も運動量が多いグループは、最も少ないグループと比較して、心筋梗塞、狭心症、大動脈解離など心臓病の発症リスクが41%も低いことがわかりました。

また、ランニングについても研究されています。5万5137人を15年間追跡した研究では、1日にわずか5分だけランニングをしている人と、まったく運動していない人と比較すると、死亡率に30%の差がありました。もちろん、ランニングをしている方が、死亡率が低いのです。

このようなエビデンスがあると、もう走らざるをえないですよね。中長期に体に良い影響を与えますが、また、日々の充実にも関わるポイントについて、書籍『一流の睡眠「MBA×コンサルタント」の医師が教える快眠戦略』でも紹介されています。

同書は“眠り”について分析している一冊。

皆さんには、「寝落ち」の経験はありますでしょうか。日中を活動的に過ごすことで、自然と眠くなり、気がついたら朝だったという寝落ちです。この睡眠方法はなかなか心地良いもの。

このような自然な睡眠へ導く働きを「睡眠圧」と言います。この睡眠圧、一般的には午前中は低く、覚醒時間が長くなったり、活動量が増えると睡眠圧が高まるのです。ただ、この睡眠圧、1日のなかで下がってしまう時間帯があるのです。それが、「19-21時」。そもそも、この時間帯は体が眠りを受け付けていないのです。早めに寝ようと思っても、なかなか寝付けないのはそのためですね。

逆にこの時間帯にすべきことがあります。

「この19-21時頃に軽い運動を行って疲れをためておくと、睡眠圧が高まり、ぐっすり眠れます。『軽い運動』として最適なのは、『ウォーキング』です。たとえば、20時30分までに集中して残業を終え、その後2駅先まで早足で歩いてから電車に乗ると、帰宅後に心地よい眠気を呼び込めるでしょう」(同書より)

つまり、この時間帯に運動することで、睡眠圧がちょうどよく作用して寝落ちが可能なのです。

「注意すべきは、激しい運動で心拍数を上げすぎないことと、汗だくにならないことです。刺激の強い運動をすると、睡眠圧が高まるまでに時間がかかります」(同書より)

こう指摘があるように、激しすぎるランニングは、心地よい睡眠と相性が悪いようです。忙しい現代人にとって、布団に入ってからなかなか眠れずに、寝返りを繰り返している時間はもったいないですよね。

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以前のコラム『「ランニング時間」の捻出に、“5時間快眠法×朝5時起き”がおすすめな理由』でも、「これまで7時間睡眠をしていて、質が50点の睡眠をしていれば、満足度は350として算出できます。これが、5時間睡眠でも70点の質だった場合、同じ350の満足度を得ることができる」と、良より質にこだわる睡眠で、ランニングの時間を捻出することを提案。

質の高い睡眠ができるようになれば、早起きも可能。そうすると早朝ランの時間も確保できますよね。

春が近づき、睡眠が楽しくなる時期でもありますが、自分と相性の良い睡眠方法を導入し、ランニングライフを充実させてみてはいかがでしょうか。

 


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